Cheering 〜moving on!〜 15
2016.09.04 00:08|Cheering 〜moving on!〜 |
C side
「だからね?
チャンミンには好きな人と幸せになって欲しいんだ。」
「お父さん…」
お父さんのボングンおじさんへの片思いの話から、お母さんと離婚して今に至るまでの話を聞いた…
ボングンおじさんとのことはもちろん知らなかったけど、お母さんの結婚から離婚までのことを聞いたのも初めてで、ちょっと複雑だったけど今はお母さんも幸せに暮らしているらしいから安心した。
想像以上に深いボングンおじさんへの想いにちょっと泣きそうになった…
中3の時…2人がキスしているところを見た時の嫌悪感…
気持ち悪い…なんて思った自分を引っ叩いてやりたい…
人を愛することに性別なんて関係ないんだって、今なら心の底から思えるよ…
頭では男同士だって愛し合っていればいいじゃないかって思っていたけど、ユノと恋人になったことをどこか後ろ暗く感じていたところがあったし…
「決まったレールからはずれる勇気がなかったばっかりに、チャンミンのお母さんには本当に悪いことをしたと思ってる…」
「うん…」
「気持ちを偽ってもいつかは歪みが生じて駄目になってしまう。
お父さんはね、そうやって周りの人を傷つけてしまったんだよ。
だからチャンミンには自分の気持ちを大切にして欲しい…
無理に会社や家のことに縛られる必要なんてないんだよ?」
「うん…」
「でもね…
お母さんと結婚したことは後悔はしていないよ?
チャンミンが産まれて…家族として過ごした年月は少なくとも僕にとっては幸せな日々だったから…
なんて…かなり自分勝手な話だけどね…
結果的に僕のせいでチャンミンから母親を取り上げることになってしまったのに…
チャンミン…ごめんね?」
「ううん…
僕は…お父さんがいてくれたらそれでいいから…」
「それにしてもチャンミンもユノ君も凄いな…
僕にとって物凄く高いと思っていた壁を軽々と超えてきたんだから…
時代を感じるよ。」
「凄くなんかないよ。僕もいろいろ迷ったり不安になったり怖かったけど…
なんか最後はユノに押し切られたって感じかな?」
「ふふっ…ユノ君は昔から強引だもんね?」
「うん。凄い強引!」
「でも好きなんだよね?」
「うん…好き…っ…」
「チャンミン…泣かないで?」
「うっ…ごめっ…
お父さんに話したら何だか…いろいろ安心しちゃって…
僕…好きでいていいんだってなって…
ずっとユノと一緒にいてもいいんだなって思ったら…嬉しくて…っ…」
「チャンミン…本当にユノ君のことが好きなんだね…」
僕はテーブルに顔を伏せて泣き顔を隠した…
この歳でこんなふうに涙をボロボロ流して泣くなんて恥ずかしい…
でも、泣き虫はお父さん譲りなんだからね?
子供をあやすかのように僕の頭をポンポンと軽く叩いてる…
小さい頃から泣くといつもこうしてくれていたな…
なんて懐かしんでいると、ガチャッと勢いよくドアが開く音がして…
「チャンミン!」
慌ててる様子のユノに何事?って思って涙を手で拭いながら僕のすぐ隣に立ったユノを見上げた…
「ユノ君、どうしたの?
ボングンに何かあったの?」
「ユッユノ?」
いきなり後ろから抱きしめられた…
「おじさん、チャンミンはもう俺のだよ。
さっき、チャンミンからプロポーズもされたんだ。」
はっ?プロポーズ??
そんなのした記憶ないけど…いきなり何言うの?
「ユノ?えっ?プロポーズって?」
「しただろ?さっきタクシーの中で!
一生一緒にいるって!」
「あっ…」
言った…でもあれはプロポーズっていうかなんていうか…
そもそも男同士で結婚とか頭に無かったし…
「だから、チャンミンを俺に下さい。
絶対に幸せにするから…お願いします…」
「ユノ…」
ユノは小さい頃からうちのお父さんがお母さん代わりみたいな感じだったから今まで敬語なんて使ったことないのに…
ユノの真剣な気持ちが伝わってくる…
それにしてもこの急な展開についていけないんだけど…
「俺なんかじゃまだまだ稼ぎが少ないのはわかってる…
足しにもならないかもしれないけどさ、会社を助けられるように絶対有名選手になってスポンサー料もガッポリ稼いでくるから…
だからBigeast財閥の令嬢との婚約話は白紙にして下さい…
お願いだよ…おじさん…」
「婚約?…ねえユノ君、何の話?」
「ボングンおじさんの新規事業が失敗したせいで会社が危ないって…
だからあの大財閥のBigeastの令嬢ともう婚約する話になってるって親父が…」
「ボングンがそんなこと言ったの?
仕事は順調だし、Bigeast財閥の子供はみんな男の子だよ?」
「はぁ?…
…っ…クソ親父!!」
どうやらボングンおじさんにからかわれたみたい…
お父さんもそれに気がついてクスクスと笑ってる。
「とにかく!俺はチャンミンが好きなのは本当だからっ!チャンミンを俺に下さい!」
「はいはい。どうぞ。」
「はぁ…
チャンミン、お父さんから許可おりたぞ?
もう心配いらないぞ?」
「う…うん…」
何だか…いろんなものすっとばしてるような気もする…
当たって砕けろ感がハンパないというか…
まあ、ユノらしいと言えばユノらしいんだけどね…
お父さんも昔悩みすぎた反動なのか、あまりにも軽い…
理解があり過ぎてたまに怖いし…
「さて、そろそろボングンのところに行ってくるね?」
「えっ?今から?」
「うん、ボングンの着替えとか取りに来ただけだから。
2人はまだ明日もうちにいるんでしょ?
お昼には一度帰るから、留守番頼んだよ?」
「留守番…」
ぽそっとつぶやいたユノの顔に昨日の夜に見たような色気が漂っていた…
※ 次、イチャコラして最終話です〜♡

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