FC2ブログ

Cheering 〜覚めない夢〜 3

2016.10.22 00:00|Cheering 〜覚めない夢〜












ボングンとは高校の3年間、同じクラスだった。


1年生の時に仲良くなってからずっと変わらずに学校ではいつも一緒にいた。


僕の中でボングンの存在は更に特別になり、ボングンもまた他の友達よりも優先するように僕を構ってくれた…


ボングンにとって僕はあくまでも仲の良い友人…


でも僕は違った…


大きくて綺麗な長い指に手を絡めるように握りたい…


肩にコツンと頭を凭れて広い背中に抱きつきたい…


そしてそのポテッとした赤い唇に触れてみたい…


友達のふりして僕の中ではこんな感情が渦巻いている…


なんて浅ましいんだろう…


でもちゃんとわかってるんだ。そんなこと求めてはいけない…こんなに一緒にいられて仲良くなれただけで十分幸せなんだから…って…


そう思うようにして気持ちが溢れないように抑えていた…


もっとも、僕にはそんな願望を実行できる度胸なんかなかったけど…




高校3年になってもボングンは相変わらず…いや、以前よりまして女子から人気があったのに、まだ彼女はいなかった。


これだけモテるならいても当たり前なのに仲良い女友達はいてもそれ以上の関係になることはない。


ノリが軽い割には意外と硬派なタイプだとそのギャップにボングンを好きになる女子は増え続ける一方だった…


一年生の頃に聞いた片思いの相手は未だわからないまま…


まだその子のことが好きなのか、諦めたのか、他に好きな子ができたのかは知らない…


知るのが怖くてずっとそういう会話はわざと避けていたから。


あの日…僕はボングンに好きな子がいると知った時からいつ『彼女が出来た』って言われるか恐れていたんだ…


だけど高校2年の夏にサッカーの試合でプロリーグの人に目をつけられ、学校が終わった後や休みの日はクラブチームでの練習で忙しくしていて全くそれらしい気配はなかった…


ホッとする反面、ますます僕の欲求が大きくなり苦しくなっていくばかりで…


あっさり彼女でも作ってくれたらこんなに長く…深く好きにならなくて済んだかもしれないのに…なんて勝手なことを考えたりもしたけど…


やっぱり嫌だ…ボングンに彼女が出来るなんて考えただけでも泣きそうになる…


本当に僕はどうしようもないな…


でもいつかはそんな日が来るんだ…


その時、僕はきっと笑って『良かったね』なんて言えないだろうな…


だから今だけ…もう少しだけ一緒に笑っていて欲しい…


そう思っていたのに…


それを壊したのは僕の方だったんだ…







高校3年の夏休み前…


僕は祖父にある会社のパーティーに連れて行かれた。


そこで紹介された数人の同年代の女の子…


パーティーが終わってから聞かされたのはその女の子達は僕の結婚相手の候補者だということだった…


今からゆっくりその中から気に入った子を選んで大学在学中に婚約、大学卒業と同時に結婚と、もう僕の人生は決められていた…


そうなることは何となくはわかっていたし、受け入れるしかないと思っていた。


いい機会なのかもしれない…


僕はボングンが好きだけど、男同士でどうすることもできないこともわかっていたし、このまま決められた道に進むことでボングンに彼女が出来ても引きずらずに諦められるんじゃないかってそう思ったんだ…


僕は学校が休みの日には言われるままに指定されたホテルのロビーにあるカフェで女の子達と会って話をした…


会っていても結婚相手の候補者だなんて実感はないし、全く興味ももてなかった。


女の子と話すのは苦手だったけど、祖父の知り合いのお嬢さんだからと相手に失礼のないように振る舞うよう努めた…まるで仕事みたいに…


その様子をカフェでバイトをしていたうちの学校の生徒に目撃されてあらぬ噂を流され、それはあっと言う間に学校中に広まり、ボングンの耳に入るのにそう長くはかからなかった…








「ドンジュ、ちょっと来い!」







昼休み、ボングンに手首を掴まれて連れていかれたのは普段誰も来ない真夏の屋上…


ジリジリと刺すような陽射しを浴びながら僕に背を向けたままじっと動かない…


明らかに怒っているその背中に向かって恐る恐る声をかけた…







「ボングン…どうしたの?

こんなところに連れてきて…」








「あの噂…本当なのか?

お前が代わる代わるいろんな女とホテルに行ってるって…」







振り向いたボングンの表情は険しかった…それは太陽の眩しさのせいだと思いたかったけど、残念ながらそうじゃなさそうだ…


まさか疑っている?…ボングンまであの噂を信じて僕のことを軽蔑して怒っているの?


だとしたらショックだ…







「噂は本当だよ…」







「ドンジュ!おまえっ…」







「…っ…ボングン…痛いよっ…」







両腕を捕まれて壁に思いっきり押し付けられた…


掴まれた腕が痛い…


何でこんなふうにボングンに怒られなきゃいけないの?変な噂を流されて困っていてるのは僕の方だよ?


僕が女の子と話すことすらままならないって知ってるくせに!


そんなことできないことくらい分からないの?


ボングンなら優しく『大丈夫だよ。あんな噂信じないからな?』って言ってくれると思っていたのに…


ボングンは悪くないのはわかっているのに持って行き場のないボングンへの想いについイラついてわざと煽るように『噂は本当だよ』だなんて肯定的な言葉を言ったのが間違いだった。


まさかこんなに怒るなんて…







「お前…誰でもいいのかよ…」







お互いの額がくっつきそうな程の近さでボングンが僕を睨みつける…


酷い台詞を吐きながらこんな怖い顔してるを見るのはツラくて悲しかった…







「そうだよ…誰でもいい…」








「お前はそんなことできるようなやつじゃないだろ?何でそんな嘘つくんだよ!

本当のことを言えよっ!」








誰でもいいのは本当だよ…


だってボングン意外なら誰でもいいんだ…


ボングンしか欲しくない…ボングン以外いらない…


だけど…ボングンは僕のものにはならないんだから…


もう何だっていいんだ…








「僕がいろんな女の子とホテルのラウンジでお茶を飲んでいるのは本当だよ。

みんな僕のお見合い相手なんだ…

大学卒業後に結婚するために祖父が選んだ何人かの中から誰か選んで大学在学中に婚約することになってて順番に会って話してるだけだよ。

だから噂みたいな変な関係じゃない…」







「はっ?見合い??」







驚いて…でも少しホッとしたような表情で僕を見つめる…


だけどあまり間を置かずにまた顔が険しくなっていく…







「…だけど見合いって、まだ高校生なのに早すぎるだろ?」






「祖父は古い考えの人だからね。

お互い悪い虫が付く前に相手を決めておいた方がいいって考えでさ…

きっと会社のことも関係してると思う。

父の時もそうだったみたいだし…」







淡々と話す僕にボングンは顔を歪めた…







「お前はそれでいいのかよ…

好きでもないやつと結婚するのか?」







「仕方ないよ…

僕はそのために産まれたようなものだし。」







「仕方ないって何だよっ!

お前の人生はお前のものだろ?

何でそんなに簡単に諦めるんだよ!」








「いいんだよ…

僕には今の生活や家族や会社のことを全部捨てる勇気も力もないし、どうせ好きな人と付き合うことすらできないんだ。

だから無駄に悩んで苦しむより諦めた方が辛くないから…」







「ドンジュ…お前さ…好きなやついるんだろ?

そいつのことも諦めんのかよ…」








好きなやつって…いきなり何?


僕はボングンに好きな人がいるなんて話はしたことないのに…


だって話せる訳がない…相手は本人なんだから…








「な…何言ってるの?好きな人なんて…そんな人いない…

何で急にそんなこと…」







「いるんだろ?

そいつと付き合えないから諦めて見合いするつもりなんだろ?」







「だからいないって言ってるのにっ…んっ…」







両頬を手で強く抑え込まれてボングンの唇が僕の唇を押し付けるように重なった…


一瞬何が起こったのかわからなかったけど息が苦しくなってボングンの胸を思いっきり押して離れた…






「…っ…何っ?!」







今…キス…した?ボングンが僕に?


何が何だかわからない…







「さっき誰でもいいって言ってただろ?

だったら俺でもいいんだよな?」







どういう意味?キスしてそんなこと言うなんてっ…


驚いていると今度はギュッと抱きしめられた…








「ボングン??…」








「ドンジュ…言えよ…」







「な…何を…」







「お前がずっと想ってるやつの名前…言え…」







もしかして…ボングンは気がついてた?


僕がずっと好きだったってこと…


まさかボングンも…僕のことを?


だとしたら今…ボングンの名前を言ったらどうなるの?


何かが始まるの?それとも終わる?


僕はどうなる?ボングンは?







「お前が選ぶんだ…」







選べって…ボングンか家かってこと?


そんなの…そんなのボングンに決まってる…


決まってるのに…僕は…







「いない…

好きな人なんて…いないよ…」








「ドンジュッ!俺は…」








胸ぐらを掴まれ、その勢いに目をギュッと瞑った…


数秒後、その手がパッと離れて…








「わかった…もういい…」








そう吐き捨てるように言うとボングンは扉の向こうに消えていった…
















ご訪問、ありがとうございます!

ランキングに参加しています!
私のヤル気スイッチの写真を
We are T ! ポチ !っとクリック
お願いします♡⬇︎
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

テーマ:二次創作(BL)
ジャンル:小説・文学

コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: コメントありがとうございます♡

う○こ様♡

いつもコメントありがとうございます♡

大変お待たせしましたぁ〜(^O^)/
パパ編、さらっと書くはずが結局ダラダラまた長くなってます…
絶対これ、6話では終わらない…σ(^_^;)

チャンミンの片思い…結局願い叶っちゃうんですよね。いつもいつも。笑

私たちトンペンは…(; ̄ェ ̄)いつか…ごにょごにょ…ああ、切ない!

いいんです!妄想だけで生きてますからっ!(T ^ T)
非公開コメント

10 | 2018/11 | 12
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
プロフィール

こんにちは!Monakoと申します。 東方神起のユノ、チャンミンが大好きです。 好きってだけで始めた妄想小説ですので、文章が至らないところが多々あると思いますが、一緒に楽しんでもらえたら嬉しいです。 BLなR18も出てきますので、苦手な方はご遠慮くださいね☆彡 主人公は不死身、ハッピーエンド主義、ホミンラブです♡

Monako

Author:Monako
FC2ブログへようこそ!

ブログ村ランキング

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
小説・文学
157位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
二次小説
95位
アクセスランキングを見る>>

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR