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Cheering 〜覚めない夢〜 5

2016.10.26 00:00|Cheering 〜覚めない夢〜












「ドンジュ、いつものカフェでいいのか?」







「あ…うん。お願い。

花は買ってある?」







「ああ、トランクに入ってるよ。」







仕事が終わるとすぐに婚約者が待つカフェにドンホの運転する車で向かっていた。


僕は今、大学卒業後シム不動産の後継者として働いている。


高校卒業後も仲良くしていたドンホは内定していた食品加工会社が入社前にいきなり倒産し、新たな就職先を探していた時に僕の第2秘書になって欲しいってお願いしたんだ。


僕はもともと人見知りだし、女性の秘書では余計に落ちつかない。


今の第1秘書のキムさんはもう60過ぎのおじさんだからいずれドンホが僕の第1秘書とし働いて貰えたらうれしいって伝えたところ、二つ返事で来てくれたんだ。


今はキムさんの見習いみたいな感じだから車の運転や雑用ばかりだけど、僕にとっては唯一信頼できる友人だから仕事以外のことも相談できるし一緒にいてくれてとても心強い。


今日は仕事が早く終わる予定だったので婚約者のチェリンといつものカフェで会う約束をしていたけど、仕事が押してしまって1時間ほど待たせてしまっていた…






「お前も大変だよな。

大学卒業したばっかりなのに会長が体調崩したからっていきなり社長だもんな…」






「仕方ないよ…僕しか血縁者がいないんだ…

社長って言っても今はまだ名前だけって感じで…

だから早く仕事を覚えなきゃって思ってるんだけどやることが多すぎて…

こんな時…父が生きてたらなって思うよ…」







父と母は僕が12歳の時に交通事故で亡くなっている。


父も一人っ子だったから孫は僕1人だけ…


こんな状況じゃなければもっと僕も自由に生きれたんじゃないかって思う時もある…


結局、去年婚約したチェリンさんは祖父が決めた相手だ。


高校時代、チェリンさんとは数回会ったことがある。


結婚相手の候補者の1人でホテルのロビーのカフェでお茶を飲んだけど、彼女のことははっきりとは覚えている…


4年ぶりに再開したのが婚約式だったなんて祖父のやることは相変わらず横暴すぎる…


婚約してからはこうやってたまにカフェで会っているけど、僕らはまだデートらしいデートもしたことがない…


結婚式は3ヶ月後だというのに…








「ドンジュ、本当にあの子でいいのか?」







「いいも何も…もう決まったことだし。

僕がどうこう言えないってドンホもわかってるでしょ?」







「ん…まあ…そうだけどさ…

何だかお互い結婚するって雰囲気じゃねーからさ…

それに心配なんだよ…あれは結構大変なんじゃないか?」







「うん…わかってる。」







ちょうどカフェの前に到着し、ドンホがトランクから花束を僕に渡した。


カフェに入り、いつもの席で待っていたチェリンさんは僕に気がつくとニコッと笑顔を向けた。






「遅れてすみません。」






「いいえ、連絡頂いてましたので、私も来たばかりですから。」






「これ、お詫びに…」






僕が花束を差し出すと…






「綺麗なお花…

ありがとうございます。でも、お気持ちだけで…

私…お花嫌いなんです。虫とかいろいろついてるでしょう?それに枯れていくのを見るのも気持ち悪くて…」






「ああ、そうでしたか…

気がつかなくてすみません…」







「いいえ、私が変わってるだけなので…

本当にごめんなさい…」







彼女は潔癖症だ…


夏でもいつも長袖に白い手袋をして帽子を被っている。


精神科に通って治療しているらしいけど、高校生の頃より改善しているのかどうなのか…


彼女が何が大丈夫で何がダメなのかも僕にはまるでわからない…


飲食店もどこでもいいわけではなく、ここのカフェは彼女の親が経営しているお店だから衛生面では信頼しているんだろう。


だから会うのはいつもこのお店。


お互いデートしたいって言うわけでもなく、ここで静かに話して別れるだけだ。



ドンホはそんな彼女のことを大変だって言うけど、正直、僕にとっては好都合だった…


チェリンさんは潔癖症のせいで僕との距離をあまり縮めたがらない。


そして僕もデートしたいとか、手を握りたいとか、キスしたいとか、チェリンさんだからではなく、女性に対してそういう衝動が全く起きないんだ…


こんな僕と結婚するなんて、それこそ彼女に申し訳なくて潔癖症くらい何てことはない。


意味は違うけどお互い良い距離感でいられるんじゃないかって…上手くいくんじゃないかって思っている。







「ところでドンジュさん。

今度の土曜日、うちに遊びにいらっしゃいって母が言ってるんです。

何か予定ありますか?」







「あ…すみません…

その日はサッカーの試合を観に行くことになっていて…」






「あら…母が残念がるわ…

でも、ドンジュさんって本当にサッカー観戦がお好きなんですね。

私はサッカーのことは全くわからなくて…

よくテレビに出ているチョン・ボングン選手くらいはわかりますけど。」






僕は彼女の口からボングンの名前が出てビクッと肩を震わせた。


ボングンは今や誰もが知る有名なサッカー選手だ。


最近ではCMやテレビ番組にもたまに出ているから知名度が高い。


それにあの人並み外れた容姿では周りがほって置くわけがなく、今度ドラマの俳優にも抜擢されたとか何とか…


だって高校生の時よりも数段かっこよくなっているんだ。


僕は行ける時には必ずボングンが出場する試合を観に行っていた。


雑誌に載れば必ず買い、テレビに出れば録画して何度も観た。


大学生になったばかりの頃はちゃんとボングンのことは忘れよう…忘れたいって思っていたんだ…


でも、徐々に試合に出るようになり、雑誌やテレビに顔を出すようになってからはまるでアイドルを追っかけているように情報収集をしていた…


忘れることなんて始めから無理だったんだ…


ボングンほど僕の心を揺さぶる人はいない…


もう会えないとわかっていても、どうにもできないと思っていても心はボングンだけを求めていた…








「でも、私は好きじゃないわ。

あの人、女子アナとかモデルとか、いろいろ遊んでるって噂が絶えないですよね…」








「それは…

噂だけで実際写真撮られたりはしてないし…

あれだけ有名で話題性がある人だから売名行為で寄ってくる人もいるでしょう。

だから全部が全部本当のことじゃないと思いますよ。」







「ずいぶんと肩を持つんですね…

何だかまるで知り合いみたい…」







「あ…すみません…

チョン・ボングンは良い選手なので…つい…」







「彼のファンなんですね。」







「はい…昔からファンなんです…」








そうだ。僕はファンなだけ…


遠くから見ているだけのただのファンだ。


ファンでいるだけなら誰も傷つけないし罪にはならないよね?


ボングンへの想い…それくらいの自由は許して欲しい…



















「あれ?今日は早かったな?」






「うん。チェリンさんが体調悪くなって…」







あれからしばらく話していると彼女の隣に座った人の香水の香りにあてられて具合が悪くなり早々に帰ることになった。







「送って行かなくていいのかよ。」







「1人で大丈夫って言うから。

彼女も車またせていたし。

それにこの車には乗らないよ…」








「あ〜そうだった。

あのお嬢様、がっつり消毒済みの車しか乗らないもんなぁ〜

あそこの運転手、大変だよな…」







「そうかもね…」







「でもさぁ…ああっ!そうだ!」






ドンホは車を運転しながら一瞬僕の方に振り返った。






「ちょっと!危ない!前向いてっ!」







「あ〜悪い、悪い。

さっき、ミンスから連絡があったんだよ。

来月にうちの高校の英語科の同窓会やるってさ!」






「同窓会…」






「高校の同窓会なんて初めてじゃね?

ドンジュ、もちろん行くよな?

俺、マドンナだったウンソに会いてぇ〜し絶対に行く!」







「行かない…」







「えっ?何でだよ。

土曜日の夜だから仕事無いし大丈夫だぞ?」







「僕は…行かないよ。」







「それって…ボングンが来るかもしれないからか?」







「………」







「お前がボングンの試合をいつも観に行ってるのも知ってるし、あの時部室でボングンに虐められてたわけじゃないことくらい俺だってわかってたよ。

そろそろ何があったのか話してくれないかな?

俺、お前の秘書としてずっと一緒にやっていくんだからさ…な?」







「ドンホ…っ…」







僕は車の中で泣いた…


今まで言えなかった想いを全部ドンホに泣きながら話した…


ドンホはそれをずっと『うん、うん』と優しく聞いてくれた…












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