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Reboot 3

2018.02.01 00:00|Reboot
Reboot 3









翌朝… 暖かいぬくもりの中、目を覚ますと目の前にはチャンミンの寝顔があった…


狭い部屋にギュウギュウに敷いた2組の布団で別々で寝ていたはずなのにいつの間にか俺の布団に入り込んで横を向いた俺の身体の隙間に埋まるよに寄り添っている…


この寒い部屋でいつもより深い眠りにつけたのはチャンミンの温もりのせいだったのか


久しぶりの人の温もりに戸惑いながらもその天使のような可愛い寝顔に見惚れていた…


大きな瞳を閉じた瞼に長い睫毛が美しくカーブしながら生え揃い、少し丸みのある高い鼻は見る角度によって美しくも愛らしくも見える…


少しカサついている唇が気になって思わず指でなぞるとピクッと身体が反応してチャンミンの瞼がゆっくりと開いた…








「ん… おはよう… ございます…」








「おはよう」








チャンミンはまだ眠そうな目を擦りながら大きな欠伸をした…








「何で俺の布団に?」








「寒かったから…」








「ああ… 確かに昨夜は寒かったけど…」







「天使園ではね、寒いときいつもみんなでくっついて寝てたんだよ」








「そうか…

じゃあ、お兄さんとも?」








「うん」







その返事に不快感を覚えた…


『ヒョン』と慕うドンソクと言う男はチャンミンにとってどんな存在なんだろうか…







「でもヒョンはいつも夜お仕事で帰ってこないからアパートではずっと一人で寝てて寒かった…」







寂しそうにそう言うと身体を丸めながら俺の胸に顔を埋める…







「ユノさん… あったかい…」







可愛い子にこんなふうに甘えられて嬉しくない訳がない…


だけどチャンミンは誰にでもこんなふうに人懐っこく接するのかもしれない…


昨日会ったばかりの俺を簡単に信用して無防備に身体を擦り寄せてくるとか…


男相手に売りをさせられていたチャンミンには男同士でもできることはわかっているはずなのにどうしてこうも警戒心がないのか…


チャンミンにとってそういった行為はどうってことないことなのか?


俺はチャンミンの身体をグイッと押し離した







「チャンミンはもう小さな子供じゃないんだからさ…

こんなふうに同じ布団でくっついて寝るのは好きな人だけにしなきゃ駄目なんだよ、わかるよな?」







「僕… ユノさん好きだよ?」







キョトンとした顔で俺の胸元から顔を上げて上目遣いで見つめてくる…







「好きって… 昨日初めて会ったのに?」







「だって… ユノさんいい人だし、優しいから…」







「そうじゃなくてさ…」







説明しようとして言葉に詰まる…


チャンミンにいい人だからの好きと恋愛感情という意味の好きの違いをどう説明すればいいのか…







「俺はね、世界で1番好きな人としかこんなふうにくっついて一緒に寝ないんだよ。

だから相手も俺のことが1番じゃないと嫌なんだ。

チャンミンは俺よりドンソクヒョンの方が好きだろ?」







「……………」







黙って考え込んでいる…


チャンミンにとってヒョンという存在の方が昨日会ったばかりの俺より上なのは当然だ…


それが恋愛感情なのか兄として慕っているだけなのかはチャンミン自身も分かっていないのかもしれない…







「よし、そろそろ起きるぞ」







答えを待たずにチャンミンの頭を撫でると布団から出た…


それから朝ご飯を食べ、ドンソクが帰ってないか確認するためチャンミンのアパートに2人で向かった


チャンミンの案内で着いたその場所は驚いたことに道を2本挟んだ裏の通り… 目と鼻の先にあり、俺のアパートより更に貧相な作りだった


扉を開けて中に入るとほとんど物がないガランとした部屋に布団と段ボールに入った衣類や生活用品が置いてあるだけ…


テレビも無ければ冷蔵庫すらなかった…







「ヒョン… まだ帰って来てない…」







寂しそうに肩を落しているチャンミンに必要最低限の衣類を鞄に詰めさせて俺の連絡先を書いた紙を玄関のドアに貼ってアパートを後にした…


駅に向かって歩きながら次はチャンミンが育った天使園という児童養護施設に行ってみようと場所を尋ねると…







「天使園はもうないよ…

園長先生… 死んじゃったんだ…」







聞けば一年前に園長先生が亡くなり、ギリギリの予算で個人運営していた施設は後継者も見つからず、子供たちは他の施設に移っていったそうだ…


その時チャンミンだけは園長の葬儀にやって来たドンソクについてきたらしい…


ドンソクは始めからチャンミンに売りの仕事をさせるためにここに連れて来たに違いない…


チャンミンにはドンソクが帰って来るまで一緒に待とうなんて言ったけど、俺といるよりやはり専門機関に任せた方がいいだろう…


売りなんてやらせないようにちゃんとした仕事を与えて悪い環境から引き離さなきゃいけない…







「それじゃあ… 役所に行ってみようか?

お兄さんはいつ帰るかわからないし、これからどうすればいいか相談してみよう」







そう言った途端隣を歩いていたチャンミンの歩みが止まった…


振り返ってみると下を向いて立ちすくんでいた







「どうしたんだ?」







「僕… 行かない…」







「だけど、このままじゃ…っ… チャンミン!?」







持っていた荷物を放り出し、チャンミンは来た道を走り出した


俺はその荷物を拾うとチャンミンを必死に追いかけた…







「待てって!!」







チャンミンがアパートの階段を数段登ったところでやっと腕を捕まえた







「やだっ!!行かないっ! 家に帰るっ!」







「分かった!行かないから落ちつけって! 」







「ほ… ほんと?」







「ああ… そんなに嫌なら行かないよ」







「もう… 工場には行きたくない」








「工場?」







「前に働いてたところ…」








落ち着きを取り戻したチャンミンを家に連れて帰って話をよく聞いてみた…


中学卒業後、チャンミンは障害者雇用を積極的にしている工場に就職したらしい


工場には寮があり、そこに住んで自立した生活を目指していた…







「頑張ったんだよ?でも工場の人に毎日、毎日たくさん打たれたんだ…

僕がバカで仕事できないからって…」







そう話しながらチャンミン手が震えている…


相当辛い目にあったんだろう…








「それでね… 階段から落ちちゃって…」








「階段から?」








階段の踊り場でいつものように打たれそうになったチャンミンはそれを避けようとした拍子に足を踏み外して階段から落ちて病院へ運び込まれたと…






「目が覚めたら園長先生がいたんだ…

僕… 何日もずっと眠ってたんだって…

それでね、天使園に帰りたいって言ったら帰ろうねって言ってくれて…

それから天使園でご飯作ったり掃除したり手伝いしてたんだ。

でもね… しばらくしたら園長先生が病気になって死んじゃった…

そしたら役所の人が来てまた僕をあの工場に連れて行くって…

だから僕… ヒョンのところに行きたいってお願いしたんだ…」







「そうだったのか…

だけど… ドンソクには嫌な仕事やらされてるんだろう?

そんなヤツと一緒にいるのは嫌じゃないのか?」







「ヒョンは優しいし、いい人だよ?

仕事は嫌だけど… でも仕方ないよ… 僕バカだから…」







「チャンミンは馬鹿じゃないよ!

他にだってできる仕事はたくさんあるから

俺が見つけてやる…

だから男相手にそんな仕事したら駄目だよ」








「僕にできる仕事? 打たれない?」








「ああ、大丈夫だ」







「働く! 働きたい!

それで早く学校に行くんだ!」







こんな過酷な状況下にありながらもチャンミンの顔は希望に満ちていた…


そんなチャンミンの煌めく瞳を見て助けてやりたい… 応援してやりたいと思った…


それが教師だった俺の本質でチャンミンだからとか特別な感情はない…


この時はそう思っていた…















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コメント

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Re: コメントありがとうございます♡


秘◯様

いつもコメントありがとうございます♡

酷いですよね〜←私のせいσ(^_^;)

天使のような可愛いチャンミンにユノはメロメロになって守ってくれるはず!ってか守らせますね!(*^_^*)

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Re: コメントありがとうございます♡

真◯様

コメントありがとうございます♡

おまたせしてごめんなさい〜
やっと続き書けましたので今夜アップしますね〜

チャンミンの境遇酷すぎてごめんなさい〜
それでも良い子に頑張るチャンミンを早くハピエンにしてあげなきゃなんですがノロノロ更新で本当にすみません…m(_ _)m
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こんにちは!Monakoと申します。 東方神起のユノ、チャンミンが大好きです。 好きってだけで始めた妄想小説ですので、文章が至らないところが多々あると思いますが、一緒に楽しんでもらえたら嬉しいです。 BLなR18も出てきますので、苦手な方はご遠慮くださいね☆彡 主人公は不死身、ハッピーエンド主義、ホミンラブです♡

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